皆様は伝統的工芸品と聞いて、
どのようなイメージを思い浮かべますか?
もしかすると「格式がある」や
「古い」と思う人もいるかもしれません。
確かに、伝統工芸士が作る工芸品の一つひとつには
長い歴史があります。
しかし、時代が変われば人々の生活も変わる。
生活が変われば、生活の中で使う物も変わる。
工芸品も幾度となく、時代に合った「形」へと変わり、
生活に合った「使い方」を提案してきました。
そのために培った技術や工夫は
現代の工芸品にしっかりと息づき、
今もなお、伝統工芸士たちは使う人が喜ぶ工芸品を届けるため、
日々、新しい技術の開発や創意工夫に挑戦し続けています。
南部鉄器
江戸切子
堺打刃物
大阪浪華錫器
奈良筆
津軽塗
大館曲げわっぱ
甲州印伝
江戸木版画
輪島塗
赤津焼
大阪泉州桐箪笥
京鹿の子絞
京焼・清水焼
伊万里・有田焼
信楽焼
近江上布
堺打刃物
大阪浪華錫器
奈良筆
大阪泉州桐箪笥
京鹿の子絞
京焼・清水焼
伊万里・有田焼
信楽焼
近江上布
津軽塗
南部鉄器
江戸切子
大館曲げわっぱ
甲州印伝
江戸木版画
輪島塗
赤津焼
南部鉄器
岩手県の盛岡および水沢で作られている南部鉄器。
400 年もの歴史を刻んできた南部鉄器は日本の伝統的工芸品認定の第1号でもあります。
重量面が考慮された、非常に使いやすいバランスの整った鉄器です。
大館曲げわっぱ
秋田県大館市一帯で作られている大館曲げわっぱ。
国内はもちろんのこと、海外でも知られている日本を代表する伝統的工芸品です。
特徴は天然の秋田杉の美しい木肌と木目。
ライフスタイルをもつ幅広い世代に愛されています。
江戸木版画
江戸木版画は日本独自の多色摺り木版画の技術です。
約200年前、江戸の庶民が気軽に楽しめるフルカラーの印刷物として浮世絵木版画が大流行し、江戸木版画の技術と文化が確立しました。
日本独自のユニークな芸術品として愛されています。
輪島塗
国の重要無形文化財であり、漆器産地の中の重要無形文化財である輪島塗。
独自の工法によって作られる輪島塗は完成までに少なくても120工程もの手数を要します。
職人が手作業で行う輪島塗は堅牢で華麗な商品です。
赤津焼
日本六古窯の1つであり、一千年を超える赤津焼。
赤津焼は尾張徳川家の御用窯として栄えてきました。
赤津地域では良質の陶土に恵まれ、陶工たちが築いてきた技術・技法を受け継ぎ、現在では7種の釉薬と12種類の装飾技術で商品が作られています。
甲州印伝
山梨県甲府市で作られている革製品の甲州印伝。
鹿の革を用いて漆で模様をつける技法で鞄や財布、小物入れ等様々な製品が作られています。
長く使い込むほど手になじみ、愛着が増し、深みのある落ち着いた光沢になっていきます。
大阪泉州桐箪笥
『桐箪笥の最高峰』といられている大阪泉州桐箪笥。
厳選された良質の桐材を使用した大阪泉州桐箪笥は使用される桐材が厚く、組み手数の多さ、つくり、仕上げが丁寧なことを特徴としています。
代々受け継がれてきた技術・技法で、丹精込めて作られています。
京鹿の子絞
括りの模様が小鹿の斑点に似ている事が由来である鹿の子絞。
約50 種ある技法の中で疋田絞は代表的な絞りです。
総絞りになると1 反で15 万粒。絞る時間は1年かかることも。
京焼・清水焼
京都を代表する焼物である京焼・清水焼。
京焼・清水焼には決まった土・釉薬・技法はありません。
高級志向と装飾性の高さ、多様性が特徴であり、繊細で雅な美しさがにじみ出ている逸品です。
伊万里・有田焼
有田を中心とする肥前国で生産された伊万里焼。
伊万里焼は通称鍋島焼とも呼ばれています。
一つの作品を轆轤成形から絵付けまで自身一人で制作する作品は逸品ものです。
信楽焼
日本六古窯の1つである信楽焼。
信楽特有の土味を発揮し、土と炎が織りなす芸術として「わびさび」の趣を今に伝えています。
信楽焼の一番の特徴は「大物」の製作。信楽焼は「大物」の産地として、「多品種」の焼物を焼く産地として知られています。
近江上布
上布とは平織りの麻織物のこと。
近江上布は肥沃で多湿な風土で生まれ、室町時代から幕府へ献上もされていました。
通気性と吸湿性に富み、吸水性にも優れ、使うほどに味わいが出ると言われています。
江戸切子
江戸時代末期に江戸ではじまったガラス工法のガラス工芸である江戸切子。
下絵はなく、感覚で削っていく細かい作業はこれぞ巧みの技。
紋様のような伝統的な柄から、現代の柄まで様々な商品が作られています。
堺打刃物
600 年の伝統が現在も受け継がれている堺打刃物。
堺打刃物の特徴はその工程の専門(鍛治、研ぎ、柄付け)の職人が分業して製造すること。
全国の料理人の9割が『包丁は堺』と言われるくらい圧倒的な支持を得ている堺打刃物は逸品ものです。
大阪浪華錫器
江戸時代後記に一般的に広まった錫器は、それまでは宮中で主に使用されてきました。
昔からあるものから現代のニーズに合わせた商品まで、ジャンルも様々。
『錫は落としても割れない=一生もの』であり、金属食器ではありますが、手になじむ器です。
奈良筆
奈良県奈良市・大和郡山市周辺で製造されている奈良筆。
日本の筆造りの初めは奈良筆と言われています。
十数種類の動物の毛を原料として、弾力や長さなど異なる毛質を組み合わせる「練り混ぜ法」という伝統的な技法で1本1本を作り上げています。
津軽塗
青森県の弘前を中心に製造されている津軽塗は重要無形文化財です。
津軽塗という言葉は明治6年のウィーン万国博覧会に展示する際に命名されました。
津軽塗には「唐塗」、「ななこ塗」、「錦塗」、「紋紗塗」という塗りの技法があり、優美な塗りが特徴で、青森県を代表する伝統工芸品です。
伝統工芸品の産地を紹介します。